SDGs目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに

SDGs

すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する

ターゲット

7.1 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。

7.2 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。

7.3 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。

7.a 2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。

7.b 2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国(しょうとうしょかいはつとじょうこく)、内陸開発途上国の全ての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。

エネルギーの消費量

人類とエネルギーのかかわり

世界のエネルギー消費量の推移(地域別、一次エネルギー)

私が小学生の時、「石油は後30〜40年で枯渇して無くなってしまう」と、半分おどしにもにたキャッチフレーズで省エネを呼びかけていた。それが40年前1980年(6,000)、今は当時の2倍以上(12,000)を消費しているにもかかわらず、今でも残りあと30〜40年と言っている。日本は、「原油輸入国だから省エネに協力しましょう。夢のエネルギー原子力の普及に努めましょう」という感じでしょうか。しかも、原子力発電所の稼働年数は40年1ターム終了しても何も変わってません。

化石燃料で地球温暖化

石油エネルギーが枯渇することなく、このまま使用し続けると地球温暖化がさらに進む。そのためには、再生可能エネルギー、クリーンエネルギー、新エネルギーへのシフトチェンジが必須となります

再生可能エネルギーとは

石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは違い、太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギーのことです。その大きな特徴は、「枯渇しない」「どこにでも存在する」「CO2を排出しない(増加させない)」の3点。
(1)太陽光、(2)風力、(3)水力、(4)地熱、(5)太陽熱、(6)大気中の熱その他の自然界に存在する熱、(7)バイオマス(動植物に由来する有機物) の7種類

クリーンエネルギーとは

電気や熱などに変える際、二酸炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの有害物質を排出しない、または排出量の少ないエネルギー源のこと。自然エネルギーや再生可能エネルギーとも呼ばれる。

(1)太陽光、(2)水力、(3)風力、(4)地熱のほか、(5)燃料電池、(6)コージェネレーション、(7)天然ガスなども含まれる。

新エネルギーとは

オイルショックなどによる石油等の価格高騰や地球温暖化防止を背景に、『非化石エネルギーのうち、技術的には実用段階であるが経済的な理由から普及が十分に進んでおらず、利用促進を図るべきエネルギー源』として分類されるもので、太陽光発電や風力発電などが新エネルギーにあたります。
(1)バイオマス(動植物に由来する有機物)を原材料とする燃料製造、(2)バイオマス(動植物に由来する有機物)熱利用、(3)太陽熱利用、(4)河川水などを熱源とする温度差熱利用、(5)雪氷熱利用、(6)バイオマス(動植物に由来する有機物)発電、(7)地熱発電(バイナリー発電)、(8)風力発電、(9)水力発電(出力1,000kW以下)、(10)太陽光発電 の10種類

 太陽光発電

 水力発電

 風力発電

 バイオマス発電

バイオマスとは
バイオマス【バイオ(生物)+マス(物質)】で生態系で生成された物質。
その物質を直接燃料として又は、ガス化して発電するもの。燃焼以外に発酵時の熱利用がある

出典 経済産業省 省資源エネルギー庁 バイオマスの種類


光合成によりCO2を吸収して成長するバイオマス資源を燃料とした発電は「京都議定書」における取扱上、CO2を排出しないものとされています。

  • 廃棄物系バイオマス – 廃棄される紙、プラスチック、家畜糞尿、食品廃棄物、建設廃材(ガラ)、製材工場残材、黒液、下水汚泥、等
  • 未利用バイオマス – 稲藁、麦藁、籾殻、林地残材(間伐材・被害木など)、資源作物、飼料作物、デンプン系作物、等
  • 資源作物 – エネルギーや製品の製造を目的に栽培される植物。さとうきび、トウモロコシ、産業用大麻等

 地熱発電

地熱(主に火山活動による)を用いて行う発電のことである。有害な噴出物の処理等、注意深く利用すれば地球温暖化や大気汚染への対策手法ともなることから、日本は火山帯であるため、地熱利用は戦後早くから注目されていました。
本格的な地熱発電所は1966年に運転を開始し、現在では東北や九州を中心に展開。
総発電電力量はまだ少ないものの、安定して発電ができる純国産エネルギーとして注目されています。
現在、新エネルギーとしては「バイナリー方式」であることが定義されています。
バイナリー方式:地熱が低く十分な温度が得られない場合、沸点の低い(ペンタン沸点36度など)を媒体でタービンを回して発電します。

発電所全景
出典 経済産業省 資源エネルギー庁 八丁原地熱発電所(出力110,000kW)

 海洋発電(海洋エネルギー)

海洋発電には以下5種類があります

  • 潮力発電:風力発電のプロペラを海に沈め、潮の満ち引きで発生する海流をエネルギー源として発電する。太陽光発電、風力発電より安定的に発電が可能
  • 海流発電:海流を利用して発電。原理は潮力発電と同じ。また、海流発電は、安定感があり、再生可能エネルギーの中でも発電率が高く、太陽光発電の5倍、風力発電の3倍とも言われてます。
  • 波力発電:主に海水などの波のエネルギーを利用して発電する発電方法で、海流を利用したもの、波の上下振動を利用したもの、ジャイロ式発電タイプ、人工筋肉により発電するものまで様々なタイプのものがあります。面積あたりのエネルギーは、太陽光の20~30倍、風力の5~10倍である。
  • 海洋温度差発電(OTEC):海洋表層の温水と深海の冷水の温度差を利用して発電を行う仕組みである。この仕組みは深海(水深1000m程)から冷水を海洋表層へ汲み上げ、海洋表層の温水との温度差を利用してエネルギーを取り出す。
出典 久米島町 海洋温度差発電実証設備

エネルギー問題は最重要課題の一つ

世界では6人に1人、約12億人以上の人が電気を使えない暮らしをしています。
そのため、夜間は仕事や勉強、読書もできません。
料理や暖房のため家の中で薪や炭を燃やすので室内の空気が汚れ健康がひどく損なわれています。

エネルギーを届けるのにインフラが整っていません。
携帯電話の普及により、太陽光発電バッテリなどのインフラが整いつつあります。
また、今はエネルギーの多くは石油や石炭、天然ガスなど温室効果ガスを排出する資源のため使えば使うほど気候変動が深刻化する恐れもあります。
問題解決には太陽光発電や風力発電のような再生可能エネルギーの利用を増やす。また作ったエネルギーを効率的に使う仕組み作りや技術開発によって安価でクリーンなエネルギーの開発が必須です。

エネルギー比率

世界のエネルギー割合は、化石燃料や原子力による発電:75%、再生可能エネルギー消費:25%
日本のエネルギー割合は、化石燃料が8割以上を占め、再生可能エネルギー割合はG7で最下位となっています。

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