SDGsとは
SDGs(Sustainable Development Goals)とは、『持続可能な開発目標のための2030アジェンダ』として、世界が団結して取り組む、持続可能でよりよい世界の実現を目指す17の目標です。
2015年9月の国連サミットで全会一致で採択され
地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能で多様性と包摂性のある
社会の実現のため2030年を年限とする17の国際目標を定めました。
また、その下に、169のターゲット、232の指標が決められています
誰一人取り残さない(leave no one behind)とは
すべての人のための目標の達成をめざし、もっとも脆弱な立場の人々に焦点をあてます。
また、SDGsは発展途上国だけでなく、先進国でも取り組めるよう構成されています。
5つのP – People, Planet, Prosperity, Peace, Partnership
人間、地球、豊かさ、平和のための目標であり、国際社会のパートナーシップにより実現をめざします。
- 人間 (people) – すべての人の人権が尊重され、尊厳をもち、平等に、潜在能力を発揮できるようにする。貧困と飢餓を終わらせ、ジェンダー平等を達成し、すべての人に教育、水と衛生、健康的な生活を保障する
- 地球 (planet) – 責任ある消費と生産、天然資源の持続可能な管理、気候変動への緊急な対応などを通して、地球を破壊から守る
- 豊かさ (prosperity) - すべての人が豊かで充実した生活を送れるようにし、自然と調和する経済、社会、技術の進展を確保する
- 平和 (peace) – 平和、公正で、恐怖と暴力のない、インクルーシブな(すべての人が受け入れられ参加できる)世界をめざす
- パートナーシップ (partnership) – 政府、民間セクター、市民社会、国連機関を含む多様な関係者が参加する、グローバルなパートナーシップにより実現をめざす
引用:国際連合広報センター
経済、社会、環境の調和
SDGsは、MDGsの下で達成できなかった目標に引き続き取り組むとともに、MDGsには含まれていなかった平和や暴力等の課題、また、近年明らかになってきた格差の拡大や環境問題等にも取り組む、包括的な目標です。それぞれの目標は密接に関連しており、経済、社会、環境の3つの側面のバランスのとれた、持続可能な開発をめざしています。
SAVE THE CHILDREN
2016年からは、「子どもを誰ひとり取り残さない-Every Last Child」も継承され世界中のすべての子どもたちの「生きる、育つ、守られる、参加する」権利が実現される世界を目指しています(セーブ・ザ・チルドレン)
- 4人に1人の子供が「子ども時代」を過ごす権利を奪われています
- 1億4900万人の5歳未満の子供たちが、発育阻害の状態にあります
- 2億6,200万人の小学生校と中学生の年齢の子供たちが学校に通えていません
- 1,200万人以上の少女たちが結婚を強いられています
- 5人に1人の子供が紛争の影響を受ける地域で暮らしています
歴史
国連持続可能な開発会議
ミレニアム開発目標(MDGs)
ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)は、2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言を基にまとめられた、国際社会共通の目標となりました
極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに達成すべき8つの目標を掲げ、一定の成果をあげ
その内容は後継となるSDGs『持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)』に引きつがれました。極度の貧困と飢餓の撲滅極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに達成すべき8つの目標を掲げ、一定の成果をあげ
その内容は後継となるSDGs『持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)』に引きつがれました。
MDGs8つの目標
- 目標1 極度の貧困と飢餓の撲滅
- 目標2 初等教育の完全普及の達成
- 目標3 ジェンダー平等推進と女性の地位向上
- 目標4 乳幼児死亡率の削減
- 目標5 妊産婦の健康の改善
- 目標6 HIV /エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
- 目標7 環境の持続可能性確保
- 目標8 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進
2012年にリオデジャネイロで開催されたフォロー会議(リオ+20)
1992年にブラジル・リオデジャネイロで開催された「国連環境開発会議」(「地球サミット」)」で「環境と開発に関するリオ宣言」とそれを実現するための行動計画「アジェンダ21(21世紀に向けた行動計画)」が採択されさらに気候変動枠組条約や生物多様性条約の署名が開始されるなど大きな成果を上げ、現在に至る地球環境保全や持続可能な開発の考え方のベースが作られました
それから20年後、同じブラジル・リオデジャネイロで改めて私たちが望む世界について議論したフォローアップ会議が開催され、エネルギーや資源の有限性など「地球の限界」が明確化し,国際社会では環境保全と経済成長の両立を目指す「グリーン経済」への移行がますます喫緊の課題になっています。BRICs(Brazil, Russia, India, China, South Africa : 2000年代以降に著しい経済発展を遂げた5ヶ国の総称)など新興国の著しい経済成長も過去20年間の大きな変化です。
この期に「持続可能な開発目標(SDGs)」についての議論がスタートした
会議では、SDGsについて政府間交渉のプロセスを立ち上げることに合意が得られました
また、持続可能な開発に関するSDGsが、2000年から2015年までの国際開発目標として定められたミレニアム開発目標(MDGs)に統合されることに合意されましたが、これは将来の開発課題の在り方の方向性を明確にしたものとして評価されます。
目標とターゲット
- 目標1 貧困を無くそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ - 目標2 飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する - 目標3 すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する - 目標4 質の高い教育をみんなに
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する - 目標5 ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る - 目標6 安全な水とトイレを世界中に
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する - 目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する - 目標8 働きがいも経済成長も
すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する - 目標9 産業と技術革新の基盤を作ろう
強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る - 目標10 人や国の不平等をなくそう
国内および国家間の格差を是正する - 目標11 住み続けられるまちづくりを
都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする - 目標12 つくる責任 つかう責任
持続可能な消費と生産のパターンを確保する - 目標13 気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る - 目標14 海の豊かさを守ろう
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する - 目標15 陸の豊かさも守ろう
陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る - 目標16 平和と公正をすべての人に
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する - 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
ターゲットの表記について
ターゲットには目標ごとの番号が付けられている。目標1のターゲットは、1.1、1.2、1.3、 目標2のターゲットは 2.1、2.2、2.3 といった具合である。一方で、同じ目標でも算用数字 でなくアルファベットで表記されているものもある。例えば目標1では 1.a、1.b、1.c のタ ーゲットも示されている。
算用数字で番号付けられているターゲットは全部で107個
アルファベット表記のターゲットは全部で 62 個
両者の違いについて、算用数字のターゲットは『各目標の具体的な課題の達成』を示し、アルファベットのターゲットは『これ ら課題の達成を実現するための手段や措置』について示されています。
引用:国際開発センター https://www.idcj.jp/
構成
ウエディングケーキ構造
SDGsウェディングケーキモデルとは、スウェーデンの首都・ストックホルムにあるレジリエンス研究所の所長が考案した、“SDGsの概念”を表す構造モデルです。
このモデルを発表した研究者のヨハン・ロックストローム博士は、地球規模の持続可能性の問題に関する研究で、国際的に評価されているスウェーデン出身の研究者です。
SDGsウェディングケーキモデルでは、SDGsの全17目標はそれぞれ大きく3つの階層から成り、それらが密接に関わっていることを、ウェディングケーキの形になぞらえて表されています。
2015年の国際サミットで国連加盟の193か国が2030年までに達成することを決めた持続可能な開発目標(SDGs)。気候変動や海洋汚染、貧困問題などの社会問題解決に向けて、全部で17の目標と、169のターゲットが定められたが、そのうち17の目標を「生物圏(Biosphere)」「社会圏(Society)」「経済圏(Economy)」の3つの層に分類したものをSDGsウェディングケーキという。